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病院長挨拶

平成28年4月
国立国際医療研究センター国府台病院
病院長:上村 直実(Naomi Uemura)

院長:上村 直実

国府台病院は、平成22年4月に独立行政法人に移行し、今年の春で6年が経過しました。昨年4月からは更に『国立研究開発法人』となり、正式名称も国立研究開発法人 国立国際医療研究センター国府台病院となりました。この6年間、新たに設置された肝炎・免疫研究センターおよび精神医療とくに精神救急と児童精神専門医の育成においてナショナルセンターとしての役割を果たすとともに、地域に開かれた総合診療機能を有する病院として一般診療の充実に努めてまいりましたが、今後も、職員一丸となってさらなる進化を遂げるべく努力してゆく所存ですので今年度もよろしくお願い申し上げます。

国府台病院に関する新しい話題としては、昨年7月に一般診療科の新外来棟がオープンし、市川・松戸道路から見える国府台病院の景観が大きく変わりました。一方、診療面では整形外科および救急科医師の増員に伴う外科系診療が充実してきました。今回は、市川市で唯一のPET-CTおよび定位放射線治療装置の導入も含めて紹介させていただきます。

『患者さん中心のチーム医療の実践』今年度、多くの医師が市川市医師会に入会しました!

当院のモットーは、患者さんを中心とした最善のチーム医療を実践することです。「患者さん中心のチーム医療」とは、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・放射線技師・栄養士・理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士・事務職員・すべての病院職員が職種を問わず、互いに尊敬する気持ちを持って、『患者さんを自らのもっとも大切なヒトとして接する最善の医療』と定義しています。質の高い優しいチーム医療を提供するために必要な職場環境、すなわち、職員が楽しく、ゆとりを持ち、互いに尊敬し合う、笑顔の絶えない職場環境を大切にしたいと思っています。

この4月、地域の医療機関と緊密な関係を有するチーム医療をさらにすすめるために、国府台病院の塚田および青柳の両副院長をはじめとした9名の医師が市川市医師会に入会させていただきました。従来から行っている国府台オープンカンファレンスの開催や連携医制度だけでなく、医師会の主催する催しに積極的に参加させていただき、市川市医師会との密接な連携関係を築きたいと考えています。

『救急診療の充実』と『一般診療科における診療体制の変化』

国府台病院の救急体制は、昨年4月から毎日午前8時半から夜の8時まで救急科の専門医師2名が対応して、救急車の要請に対応しています。市川市の救急体制は、市川総合病院、東京ベイ市川・浦安医療センターが主体で担っていただいておりますが、国府台病院もお役に立てる施設になりつつあります。いつでもご連絡ください。

『かかりつけ医から紹介を受けて、できるだけ早く診断、治療を行って、早急にかかりつけ医に戻っていただく』を地域医療における国府台病院の役割と考えています。外来および入院に関わらず、かかりつけ医との関係を明確に分けた診療を目指すことを職員一同が考えた診療を行います。

『新たな精度の高い診療技術』の紹介

昨年から取り組んできた新規診療技術の中から市川市では全く新たな技術や医療機器を紹介いたします。

  1. 下咽頭がんや食道がんおよび大腸がんに対する内視鏡的治療
    消化器癌の内視鏡手術はポピュラーになってきていますが、下咽頭や食道の早期がんおよび大腸の大きな早期がんに対する内視鏡的手術(粘膜下層剥離術)は技術的に難しい手技であるので、まだ一般的ではありませんでしたが、当院では合併症もなく実施できています。
  2. 放射線診療部門におけるPET-CTおよび定位放射線治療機器の導入について
    一昨年の4月から市川市では唯一の最新鋭PET-CT検査を導入しています。がんの全身検査や原因不明の炎症部位の検索に有用性が高いPET-CTは地域においてもご要望の強い医療機器です。患者さんを東京の医療機関に紹介しておられる医院や病院の先生には是非ご利用いただければ幸いです。病変部に対する放射線をより集中的に照射することが可能な定位放射線治療装置も導入しており、専門医師による最新の放射線治療も開始しております。こちらも専門的な治療分野でありますが、是非、ご利用いただきたく存じます。
  3. その他の特徴的な診療について
    消化器内科は従来、消化器がんをはじめとする器質的疾患の早期発見に力を入れています。同時に、患者さんが来院された当日に診断し治療を開始できる体制が特徴となっています。『胃がんリスク検診』で要精密検査となり紹介いただいた患者さんが絶食で来院された際には、当日に内視鏡検査や腹部超音波(エコー)を行う体制を整備しています。さらに、保険適用となった『ピロリ感染胃炎』に対する除菌治療も当日から開始できるようにしています。当院の腹部超音波検査は、肝胆膵のみならず胃や大腸など消化管の病気までも診断できることで有名です。その精度は全国でも有数な手技と自負しております。

『臨床研究の活性化』『専門医制度』について

国立研究開発法人である当院にとって、国民の健康に寄与することは当然の責務であります。肝炎・免疫研究センターにおいては、C型肝炎に対する経口薬でほぼ100%ウィルスを駆除できる新たな治療法を開発推進しました。一方、精神医療については、以前から高い水準の診療を継続していますが、この継続とともに、精神救急と児童精神の分野における優秀な人材を輩出できる教育体制を整備しており、全国に若手の精神科医師を排出しています。さらに、当院における重要課題として臨床研究の活性化と若手の臨床研究医の育成を取り上げています。臨床研究の活性化を目的として『臨床研究・治験センター』を設立しており、今後、国府台病院においても種々の疾患に対する臨床研究を実践できる基盤を整備して、市川市に貢献できて、さらに患者さんに還元できるような体制を目指していきたいと考えています。さらに、来年度から開始される予定の専門医制度の変更に対しても『内科専門医の基幹施設』として初期臨床研修医およびその後の後期研修の体制を整備しております。

最後になりましたが、国府台病院では、職員一同、患者さんやご家族に喜んでいただける、良質な医療を提供する病院を目指してまいりますので、みなさまのご協力とご支援を心よりお願い申し上げます。