-2肝疾患研究部 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター

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非アルコール性脂肪性肝疾患において
Interleukin-34(IL-34)は肝線維化ステージ診断に
有用である

本研究により想定されるB型急性肝炎早期における自然免疫応答
 近年、非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease; NAFLD)患者さんが増加傾向にあります。NAFLDはウイルス性肝疾患同様に進行性に肝臓の線維化をきたし(肝線維化)、発癌リスクを上昇させることが報告されています。肝線維化のステージを正確に診断することは臨床的に重要です。 われわれはInterleukin-34(IL-34)が肝臓内に存在する肝線維芽細胞から多く産生されること、IL-34の血中濃度が肝線維化の進行に伴い上昇すること、血清IL-34が優れた肝線維化ステージ診断能を有することを明らかにしました。さらにType IV collagen 7sや年齢を加えた重回帰式=0.0387*IL-34(pg/ml)+0.3623*type IV collagen 7s(ng/ml)+0.0184*age(year)は既存の肝線維化診断マーカーよりも線維化診断能に優れていることが明らかになりました。IL-34により非侵襲的に正確な肝線維化ステージ診断が可能となることが期待されます。


B型肝炎、C型肝炎における免疫応答(総説)

本研究により想定されるB型急性肝炎早期における自然免疫応答
 B型、C型肝炎ウイルスは世界で5億人を超える感染者がいます。これらの肝炎ウイルスは肝臓に炎症をおこし、年月を経て肝硬変、肝がんを発症します。肝炎ウイルスはヒトの体内で生き延びるために、巧妙にヒトの免疫反応から逃れます。この総説では、近年のB型、C型肝炎における免疫研究の近年の進歩に関して、自然免疫を中心に紹介しています。新しい免疫療法を開発する上で、ヒト臨床検体を用いた包括的な研究がますます重要性を増してくると我々は考えています。


IDO (Indoleamine-2,3-dioxygenase)はB型急性肝炎における非細胞傷害性ウイルス排除に重要である

本研究により想定されるB型急性肝炎早期における自然免疫応答
 成人期におけるB型急性肝炎では、B型肝炎ウイルス(HBV)の排除率は95%以上です。一方、B型慢性肝炎においては、HBV排除は年率1%未満です。私たちは、IDOがそれぞれの病態におけるHBV排除率の違いを決定する重要な分子であることを明らかにしました。IDOは必須アミノ酸であるトリプトファンの代謝酵素ですが、感染症において免疫抑制作用と抗ウイルス作用の二面性を持つことが知られています。急性肝炎患者において、血液中のIDO活性は感染早期に顕著に上昇していました。一方、慢性肝炎患者の急性増悪期ではIDO活性の上昇を認めませんでした。ケモカインによって肝臓に遊走したナチュラルキラー(NK)細胞と樹状細胞がHBVの感染した肝細胞にIDOを誘導し、IDOが肝細胞を破壊せずにウイルスを排除する効果を示すことを発見しました。これは、HBVの完全排除を目指す治療法の開発に重要な示唆を与える結果であると考えられます。



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